不動産投資の賢い選択 一棟マンション・アパート・区分マンションを徹底分析

カラフルデザイン広報企画部です。

不動産投資には、一棟マンション経営という投資方法があります。
同じ不動産投資でも、アパート経営や区分マンション経営と比較すると、何が異なるのでしょうか。
この記事では、一棟マンション経営のメリット・デメリットをはじめ、アパートや区分マンション経営との違いについて詳しく解説します。


一棟マンション経営とは

一棟マンション経営とは、マンションを一棟丸ごと購入して賃貸運営を行う投資手法です。
新築または中古物件を一棟単位で購入し、賃貸経営を行うことで収益を得ます。
不動産投資の収益は、主に購入と売却時の価格差によるキャピタルゲインと、賃料収入によるインカムゲインの2つがあります。購入価格が低い時に物件を取得し、資産価値が高騰した際に売却することでキャピタルゲインを得ることが可能です。しかし、日本全体では築年数の経過による資産価値の低下が一般的ですので、適切な条件下でなければ期待通りのキャピタルゲインを得ることは難しいでしょう。

一方で、賃貸運営によるインカムゲインは、規模が大きい一棟マンションならではの魅力です。
規模のメリットを生かして安定した賃料収入を得られるため、株式投資のように常時値動きを確認する必要がなく、本業が忙しい方でも副業として始めやすいとされています。


一棟マンション経営のメリット

  1. 安定した賃料収入
    一棟マンション経営では、多くの部屋から賃料が入るため、安定したインカムゲインが期待できます。
    オフィスビルや店舗経営は景気に左右されることが多く、テナント撤退のリスクがありますが、マンションは生活基盤である住居であるため、比較的景気変動に強い特性があります。大きな環境変化や災害がない限り、家賃収入が急減するリスクは低いといえるでしょう。

  2. 大きな資産形成
    一棟マンションは資産規模が大きく、所有している部屋数がそのまま収入の増加に直結します。
    需要が高まる立地で購入すれば、資産価値の上昇によってキャピタルゲインを得ることも可能です。
    また、建物だけでなく土地も所有できるため、将来的に土地活用の選択肢も広がります。

  3. 融資によるレバレッジ効果
    一棟マンション経営では、金融機関の融資を活用して資産形成を行うことが可能です。
    アパートローンを用いることで、自己資金以上の規模の物件を購入できるレバレッジ効果が得られます。
    これにより、収益の拡大が期待でき、自己資金を有効活用できます。

  4. インフレへの耐性
    不動産は実物資産であるため、インフレ時に価値が上がりやすい特性があります。
    物価上昇によって現金の価値が下がる中、不動産の価格は上昇する傾向にあります。
    特に耐用年数の長い一棟マンションは、資産としての安定性が高いといえるでしょう。

  5. 節税効果
    マンション経営によって得た不動産所得は損益通算が可能です。赤字計上が可能な経費を活用することで、所得税などの負担を軽減できます。
    また、不動産の相続税評価額は現金よりも低く、相続税対策としても有効です。

一棟マンションと一棟アパートの比較

建物構造と耐久性

一棟マンションは一般的に鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造で建てられており、耐久性や耐震性、耐火性に優れています。これに対し、一棟アパートは木造や軽量鉄骨造であることが多く、建設コストが低い分、耐用年数も短くなります。このため、融資期間が短くなることもあり、月々の返済額が増えることが考えられます。

初期投資額

一棟マンションは建物構造がしっかりしている分、購入価格が高額になる傾向があります。一棟アパートは比較的低価格で購入できるため、初期投資を抑えたい投資家に向いています。ただし、購入価格が低い分、賃料収入も一棟マンションに比べて低めになるケースが多いです。

賃料収入と入居者層

一棟マンションは都市部に多く建設され、高級志向の入居者層をターゲットにすることが可能です。これにより、賃料も高く設定できます。一方で、一棟アパートは郊外や地方に建設されることが多く、賃料は比較的低めですが、安定した需要があるファミリー層や若年層に適しています。

空室リスク

一棟マンションは高額な家賃設定が可能なため、入居者の属性が高く、家賃滞納リスクや空室リスクが低い傾向にあります。一方で、一棟アパートは家賃設定が低めであるため、入居者の属性も変動しやすく、空室リスクが相対的に高くなる場合があります。


区分マンション経営とは

区分マンション経営とは、マンションの1室のみを所有し、その部屋を賃貸運営する投資手法です。
複数の区分マンションを所有することでリスク分散も可能であり、資産形成を小規模に始めたい方に向いています。
初期投資が一棟マンションよりも少ないため、比較的手軽に始めやすいのが特徴です。また、公務員など副業に制約がある方でも、一定規模まで賃貸経営が認められているため、将来の資産形成を見据えて始めるケースも多いです。


区分マンションと一棟マンションの比較

物件購入価格

一棟マンションの平均価格は約1億6,766万円であるのに対し、区分マンションの平均価格は約1,578万円です。一棟マンションは初期投資が大きく、融資の困難性も高い一方、区分マンションは比較的手軽に始められます。

利回り

全国平均の利回りを見ると、一棟マンションが7.69%、区分マンションが7.24%と、一棟マンションの方がわずかに高い結果となっています。しかし、区分マンションは立地条件によっては利回りが高くなるケースもあり、選定が重要です。一棟マンションは規模が大きい分、キャッシュフローが潤沢になる点がメリットですが、空室が出た場合のリスク分散ができるため、安定性が増します。

空室リスク

一棟マンションは数十戸の部屋を一度に所有するため、1戸の空室による影響は少なくなります。
一方、区分マンションを1戸のみ所有している場合、その1室が空室になると収入がゼロになるリスクがあります。リスク分散のために複数の区分マンションを持つことも考えられますが、その分管理の手間が増える可能性があります。


一棟マンション経営は、大きな資産形成や安定した賃金収入が得られる魅力的な不動産投資です。どちらの投資方法も、それぞれの特性やリスクを踏まえ、自分の投資目標や資金状況に合わせて選択することが重要です。

目次